京都散歩道

数年前、某SNSで活動していた「京都散歩道」。このたびブログにて復活しました。京都をいろいろ巡っていますので、少しずつご紹介していけたらと思います。最近は平安京巡りにはまり中。過去のデータを移行したら、写真が一部見れないので、また修正します!まとめサイト等、他サイトへの文章・写真の転載はお断りします。

祇園祭の2週間だけ食べられる稚児餅

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こちらは、八坂神社南門前にある「二軒茶屋 中村楼」の稚児餅。

祇園祭の7月14日~31日までの2週間だけしか食べられないのです。

 

二軒茶屋(日文研)km_02_02_009g

拾遺都名所図会(天明六(1786)年の再板本)

二軒茶屋(日文研HP)

 

「阿蘭陀が細工にいかぬ我国の祇園豆腐のやはらかな音」と書かれています。

八坂神社の南側に、東側の中村楼と西側の藤屋がありました。

茶屋が二軒あったので二軒茶屋と呼ばれていました。

当時、オランダ人が洛東を通るときに、東方の茶店で休むのがおきまりとなっていたそうです。

 

文研の中には、こんな記載があります。

 

「毎年6月1日(旧暦なので、現在の7月1日)には、

炙り餅を串にさして、豆腐に合わせ味噌引きとし、これを合餅(あわせもち)といふ。

氷餅(水無月)にも准し物ならん。

此日、祇園会鉾の児、其外参詣の人々にもこれを出す。

又6月6日にも神楽所(神社内)にて、祭儀の役人にこれを出して、嘉例とす」

 

 

 

そういったところから、

現在では、7月13日の長刀鉾稚児社参の際、

儀式の後に、お稚児さんにこの稚児餅が振る舞われます。

そして、一般の方でもカフェでいただくことができます。

抹茶とセットで1300円です。

 

お店は2014年リニューアルされて、ちょっとモダンになりました。

前の方がレトロで好きだったので残念・・。

 

 

ちなみに、三條若狭屋さんのちご餅は、

中村楼の稚児餅を元に創作されたものです。

 

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藤屋は明治初年までありましたが、今は井戸だけ残ってます。