前から何度も前を通りながら、行きそびれていた神明神社へ、
ようやっといってきました。
烏丸綾小路通を東に行ったところにあります。(東洞院通より少し東)
ここは、藤原忠通の邸宅「四条内裏 東洞院内裏」にあった鎮守社といわれています。忠通邸には近衛天皇も訪れています。
祭神は天照大神。創建年代は不明。
藤原末期から天台宗の護国山立願寺円光院という寺になりましたが、明治初期の神仏分離によって神社だけが残されました。
昔、榎の大木があったので、榎神社ともいうそうです。
また、豊園小学校内に祀られていた文子天満宮の祭神が戦後合祀されました。文子さんは北野天満宮総研の功労者です。
また、謡曲「鵺(ぬえ)」とも関連があります。
案内板によると、
「鵺」は古典「平家物語」から取材した曲。鵺とは頭が猿、尾が蛇、手足が虎、鳴く声は鵺に似た怪獣だったといわれます。
芦屋の里で一夜を明かす僧の前に、うつほ舟(丸木舟)が着く。
舟人に尋ねると近衛天皇の時代、源頼政に打ち取られた鵺の亡霊と名乗り、姿を消す。僧が供養していると鵺の姿となった亡霊が現れ、供養に感謝し、勝者・頼政の栄光とうつほ舟で冥土に流されてゆく自分の有様を語るのです。
この神明神社は、鵺が退治された屋敷跡とされ、神社にはそのとき頼政から奉納された「やじり」二本が宝物として伝わっています」
本殿
本殿に、矢じりの写真が飾られていました。
こんなのが残ってるなんてすごいですよね。
頼政を調べていたこともあって、身近に感じました。
源三位頼政公
鵺退治之図の額が奉納されています。
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追記、2019年9月14日大祭
この日は普段閉じられている扉が開き、もう少し中へ入ることができます。
前は気づかなかったけど摂社もありました。
右から、石清水八幡宮、伏見稲荷大社、春日大社、日本武尊とあります。
斜めからしか見れなかったこれらもバッチリ見れます。
そしてこの大祭の日だけ、やじりを直接見ることができるんです。
この年は頼政800回忌ともあって、平等院で頼政展も見てきたばかり。
もちろんこの弓も見ていたので、感慨深いものがありました。