京都には、三珍鳥居となる、変わった鳥居があります。
●北野天満宮内 伴氏社(ともうじしゃ)
菅原道真の母君が大伴氏の出身であることから、こうよばれています。
かつては石造りの五輪塔が置かれていましたが、
南側から、三光門へ向かう手前、左手にあります。
普通に通り過ぎてしまいそうですが、石鳥居は鎌倉時代の作で、国の重要美術品に指定されています。
よく見ると、額束(中央の額の部分)が島木(一番上が笠木、それを支えているものが島木)にめり込んでいます。
また、台座には、蓮弁が刻まれています。
ちなみに一般的な鳥居はこんな感じです。
比べると違いが分かりますね。
●御苑 厳島神社
この大神を勧請され鎮祭されていました。
後に、清盛公の母祇園女御と合祀されました。
後世になって、この九条家邸内拾翠池の嶋中に移転されました。
御苑の南にあります。
破風型の鳥居で、こちらも重要美術品に指定されています。
江戸時代、京都所司代が交代の時には、必ず逸見したとされています。
2本の柱の上に架かる島木と笠木が唐破風の形をしています。
●木島神社(蚕ノ社)
京都だけでなく、全国唯一の鳥居で三柱鳥居といわれています。
これを生で見ると・・感動ものです。
鳥居を三つ組み合わせた形で、中央の組石は本殿の御祭神の神座だそうです。
創立年月日は不詳で、現在の鳥居は享保年間(約300年前)に修復されたもの。
さらにズーム。
実はこれ、川の中になります。
元糺の池と言われています。嵯峨天皇の御代に下鴨に遷してより「元糺」というそうです。
下鴨神社で有名な足つけ神事もこちらであります。
きっとこちらの方が最初なんでしょうね。
この神社はユニークだったので、改めて書きたいと思います。