この町内では、7月17日の早朝から町屋の奥庭に祭られている祇園社に、一里塚を築き、新酒、神供を献じて、巡行を待っていました。
一里塚とは、目篭を伏せて、荒布で包み、車えびを三匹ずつとめたもの一対に松を差し立てて三宝に載せたものをいいます。
長刀鉾が到着すると、お稚児さんが社前に太平舞を舞って、終わるとお稚児さん、禿さん、付き人さんに冷たい水で薄茶を点ててふるまっていました。
コースが変更されても、この儀式だけは今も残っており、
7月14日にお稚児さんが参列して茶を喫することが行われています。
(参照文献『八坂神社』より)
ずっとこの行事に行きたくて、ようやく見に行けました!
14時10分くらい前に、お稚児さんたちがやってきました。
一瞬のうちに、建物の中へ入っていきました。
神事は30分ほど行われます。
ちょうど向かいにビルの影があったのが救いでした。
最後に前で記念撮影です。
今年のお稚児さん、禿さんは、仲良し3人組。
照れながら手を振ってくれたりする様子もかわいらしかったです。
お稚児さんたちが帰られてから、少しの間だけ祇園床の中を見ることができます。
細い道を奥へ進んで、靴脱いで上がらせてもらいます。
関係者から順に、お神酒と冷抹茶をいただいています。
これが一里塚です。
このあとすぐ撤去されるので、撮影のチャンスは一瞬です。
写真を見ていただくと、左右にあるのがわかります。
このあとには車えびがなくなっていました^^;
尾頭付きの鯛もすぐ下げられていました。
一般の方も抹茶をいただけるとのことで、
私もお抹茶いただけるかなーと並んでみたものの・・
たぶん4-5人ほどで終わってしまいました、残念っ。
見てる間に片づけはどんどん進んでいき、10分ほどで終了となりました。
長刀鉾の象徴として鉾頭に飾られた後、
秘蔵されてきた長刀の拓本があります。
「大永二年六月三日 之麓住鍛冶左右衛門太郎助長 敬白 天文六丁酉歳六月七日」とあります。
祇園祭の由来が書かれています。
今年の2月、室町時代の刀工の作(1522年の長吉作)と確認されて発表されました。
そして、京都国立文化博物館で9月29日から本物を見ることができます!
長刀は「猛烈な光で目がつぶれる」とか「災いが起きる」などといわれ、この半世紀で開封したのは、収蔵庫や会所の新築をした2005年だけだそうです。
体の痛みをとる魔力があるともされているとか。
急いで撮ったからボケてしまいました・・。
昭和29年のお稚児さん、昭和48年の巡行記念写真、感謝状などがありました。