祇園祭の行事は、7月1日~31日まで1か月にわたります。
中には、公表されていない行事もたくさんあります。
自分のためのメモ含めて、ここでまとめていきたいと思います。
予告なしに追加修正することがあります。あしからず。
1日 吉符入り
吉符入りとは、神事始めの意味で、山鉾町にて、関係者たちが会所などに集まり、祭りの無事を祈願し、祭礼奉仕や神事の打ち合わせを行います。 ※見学不可
1日 午前10時 長刀鉾町お千度
(2017年撮影)
町内役員が、その年に選ばれた稚児、禿を伴って、八坂神社の本殿を三周し、昇殿参拝し、神事の無事を祈ります。
【総まとめ編】祇園祭 長刀鉾町お千度 7月1日 - 京都散歩道
2日 午前10時 くじ取り式(京都市市役所)、山鉾町社参
17日、24日の巡行の順番を決めるため、各山鉾町の代表が市長立会いのもとくじを引きます。くじ取り式終了後、各山鉾町役員が八坂神社へ参拝し、神事の無事を祈ります。
3日 船鉾町神面改め
船鉾町の御神体(神功皇后)が着ける神面の無事を、船鉾町役員が箱から取り出して確認します。
5日 午後3時~ 長刀鉾吉符入りと稚児舞披露
7日 午前9時半頃 芸舞妓お千度(八坂神社)
京都五花街のひとつ、祇園甲部の芸舞妓が、八坂神社に参拝し芸の上達を祈願します。
7日 午後2時半 綾傘鉾稚児社参(八坂神社)
綾傘鉾の稚児が、神事の無事を祈り八坂神社に参拝します。
上旬 二階囃子
(鷹山 2015年撮影)
各山鉾町では、会所などで祇園囃子の稽古を始めます。二階で行われることが多いので、二階囃子と呼ばれています。
上旬 粽づくり
(鷹山 2016年撮影)
ちまきは、上賀茂一帯の農家で疫、笹や藁を手でまいて作られます。これに各山鉾町で、「蘇民将来之子孫也」と記した護符を付け、飾りなどをつけられます。疫病や災難除けのお守りとして、八坂神社や各山鉾町で授与されます。
10日~ 前祭 鉾建て
(長刀鉾 2013年撮影)
祇園祭は、山鉾建ても見どころのひとつ。釘などを使わず、長年受け継がれてきた、「縄がらみ」といわれる手法で、建てていきます。 前掛け、胴掛けなどの懸装品をつけると、隠れて見えなくなるので、この時しか見ることができません。真木(しんぎ)を上げるところが見ものです。
■前祭
7/10 |
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7/11 |
放下鉾(ほうかぼこ)、船鉾(ふなぼこ)、岩戸山(いわとやま) *菊水鉾のお茶席前売り購入可 |
7/12 |
保昌山(ほうしょうやま)、山伏山(やまぶしやま)、芦刈山(あしかりやま)、伯牙山(はくがやま) |
7/13 |
占出山(うらでやま)、霰天神山(あられてんじんやま)、郭巨山(かっきょやま)、芦刈山(あしかりやま)、油天神山(あぶらてんじんやま)、木賊山(とくさやま)、太子山(たいしやま)、白楽天山(はくらくてんやま)、綾傘鉾(あやがさほこ)、蟷螂山(とうろうやま) *長刀鉾 10時から粽販売、12時から拝観可 *菊水鉾 お茶席初日(13-14日裏千家、15日遠州流、16日表千家) *山伏山 茅の輪くぐり初日 |
7/14 |
四条傘鉾(しじょうかさぼこ)、孟宗山(もうそうやま) |
10日 午前10時 神用水清祓式(四条大橋)
(2016年撮影)
四条大橋にて、夜の神輿洗いに使用する神事用水を、賀茂川から汲み上げてお祓いをします。
【総まとめ編】祇園祭 神用水清祓式 7月10日 - 京都散歩道
10日 午後4時半~9時 お迎え提灯
「神輿洗式」の神輿を迎えるため、万灯会有志が、それぞれの提灯を立てて巡行します。 武士の姿や小町踊り、鷺舞いなどの行列が祇園界隈を練り歩きます。
コース:八坂神社→河原町四条→市役所→寺町通→四条通→東大路→神幸道→八坂神社
10日 午後8時~ 神輿洗い(八坂神社→四条大橋)
中御座・東御座・西御座の三基の神輿のうち、中御座だけ四条大橋で神輿を清める「神輿洗神事」が行われます。 八坂神社の境内で、松明に点火します。これを神輿の担い手が肩に担ぎ、四条通りを進んでいきます。これを「道しらべの儀」といいます。松明や提灯の明かりに見守られながら、四条大橋から汲んだ鴨川の水を、榊につけて神輿に振りかけます。 終了後、八坂神社で神輿の飾り付けが行われます。
【総まとめ編】祇園祭 お迎え提灯・神輿洗い 7月10日 - 京都散歩道
12日~15日 山鉾曳き初め
組み立てが完了すると、祇園囃子を奏でながら町内の試し曳きが始まります。この曳き初めは、一般の方も参加することができます。
■前祭
長刀鉾: |
7月12日 15:30 |
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函谷鉾: |
7月12日 14:00 |
月鉾: |
7月12日 15:00 |
鶏鉾: |
7月12日 14:30 |
菊水鉾: |
7月12日 15:00 |
放下鉾: |
7月13日 15:00 |
岩戸山: |
7月13日 15:00 |
船鉾: |
7月13日 15:00 |
蟷螂山: |
7月13日 12:00 |
13日 午前10時~ 長刀鉾稚児社参
(大丸前 2013年)
長刀鉾のお稚児さんが、白馬に乗って八坂神社へ詣で、巡行の無事を祈願します。
長刀鉾では、この日の10時から粽販売、12時から拝観ができます。鉾には女性は上がれませんが、拝観はすることができます。
13日 午後2時~ 久世稚児社参
久世稚児(駒形稚児)が八坂神社へ詣で、祭の無事を祈ります。
久世稚児は、馬の頭をかたどった神体「駒形」を胸にかけることから、駒形稚児とも呼ばれます。
14~16日 宵山、屏風祭り
(三条新町 2015年撮影)
各山鉾町で山鉾を飾り、祇園囃子を奏でます。山鉾町が保存している豪華絢爛な調度品を、間近で見ることができるのが見どころです。 また、山鉾町にある旧家・老舗が、所蔵する美術品・調度品などを飾り、一般に公開する「屏風祭」も同時に開催されています。
14日 古式一里塚松飾
松原中之町に、長刀鉾のお稚児さんたちが参列して、神事が行われます。
【総まとめ編】祇園祭 古式一里塚松飾 祇園床 7月14日 - 京都散歩道
15日 早朝4時半~ 斎竹建て(いみたけたて)
(四条麩屋町 2015年撮影)
山鉾巡行の際、長刀鉾の稚児が太刀で、この斎竹に張られた注連縄を切ります。
【総まとめ編】 祇園祭 斎竹建(いみだけたて) 7月15日 - 京都散歩道
15日 午後8時 御霊移しの儀
(2016年撮影)
八坂神社の本殿前にて、本殿から舞殿に奉安されているお神輿に神様を遷される儀式が行われます。
【総まとめ編】祇園祭 宵宮祭 御霊移しの儀 7月15日 - 京都散歩道
16日 午前9時 豊園泉正寺榊建
かつて、各町内の榊奉斎行列が全神輿に供奉したという記録があり、現存する一基になります。「榊」は、神の「よりしろ」として榊台を立て、ここに神をお迎えし、祇園祭の宵宮に祭壇を飾り祀ります。神幸祭では、中御座神輿の前を供奉します。 豊園泉正寺榊の粽は、山鉾の中で唯一、八坂神社で御祓いを受けたものです。
16-17日 武具飾り
東山区弓矢町(建仁寺の近く)で、武具飾りが町内に飾られます。
この弓矢町では、1974年(昭和49)まで、神幸祭に武者行列を出していました。
【総まとめ編】祇園祭 武具飾 7月16-17日 - 京都散歩道
16日 午後6時半 石見神楽
島根県石見地方の伝統芸能。八坂神社の祭神スサノヲノミコトが登場することもあり、神事として奉納されます。
16日 午後6時半~ 宵宮神賑奉納
(2016年撮影)
八坂神社石段下から四条通りで各種芸能奉納行事が行われます。
16日 午後9時~ 日和神楽
巡行時の晴天を祈り、前祭を巡行する各山鉾町の囃子方が、演奏をしながら御旅所と各町会所を往復します。長刀鉾のみ八坂神社まで出向いて奉納します。
長刀鉾: |
7月16日 22:00 |
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函谷鉾: |
7月16日 22:00 |
月鉾: |
7月16日 21:30 |
鶏鉾: |
7月16日 21:40 |
菊水鉾: |
7月16日 22:00 |
放下鉾: |
7月16日 21:30 |
岩戸山: |
7月16日 22:00 |
船鉾: |
7月16日 22:00 |
綾傘鉾: |
7月16日 21:00 |
四条傘鉾: |
7月16日 21:40 |
17日 午前9時~ 前祭 山鉾巡行
巡行することで町を清め、神様を町に迎える準備をします。巡行後、集めた邪気が逃げないように山鉾はすぐに解体されます。 四条麩屋町で長刀鉾の稚児による注連縄切り、四条堺町でのくじ改め、曲がり角の辻廻し、山鉾が連なる大通り、間近で迫力のある新町通の巡行などが見どころです。 唯一からくりが施されている蟷螂山(とうろうやま)は、屋根の上のカマキリが、巡行しながらカマを振りあげたり、羽を動かしたりと、とても愛らしく人気があります。
長刀鉾の稚児と禿は、新町御池で鉾を降り、タクシーで八坂神社へ向かいます。そこで「お位返しの儀」があります。そこで位を返して、普通の子供に戻ります。
(四条麩屋町 注連縄切り 2011年撮影)
(四条河原町 辻回し 2011年撮影)
17日 午後3時頃~ 神幸祭 久世駒形稚児社参
(2016年撮影)
神幸祭と還幸祭で馬に乗って八坂神社の神輿を先導する、綾国中神社の「久世駒形稚児」が八坂神社へ到着。烏帽子に狩衣姿で、ご神体の馬の頭の彫り物(駒形)を身に着け神様とみなされます。神輿は稚児が到着しなければ動かしてはならないとされています。
【総まとめ編】祇園祭 神幸祭 久世駒形稚児 7月17日 - 京都散歩道
17日 午後4時~ 神幸祭 神輿渡御
スサノオノミコトをはじめとする八坂神社の祭神を遷した3基の御輿が、各所定のルートを通り、四条寺町付近の御旅所で鎮座します。24日まで祀られます。
(御旅所 2010年撮影)
17日~21日 後祭 山鉾建て
前祭と同様に、後祭の山鉾建てが始まります。
■後祭
7/18 |
大船鉾 |
---|---|
7/19 |
北観音山(きたかんのんやま)、南観音山(みなみかんのんやま)、鯉山(こいやま) |
7/20 |
浄妙山(じょうみょうやま)、黒主山(くろぬしやま)、役行者山(えんのぎょうじゃやま)、鈴鹿山(すずかやま)、八幡山(はちまんやま) *大船鉾 拝観可 |
7/21 |
橋弁慶山(はしべんけいやま) |
20~21日 後祭 山鉾曳き初め
前祭と同様、組み立てが完了すると、祇園囃子を奏でながら町内の試し曳きが始まります。この曳き初めは、一般の方も参加することができます。
■後祭
大船鉾: |
7月20日 15:00 |
---|---|
北観音山: |
7月20日 15:00 |
南観音山: |
7月20日 15:00 |
橋弁慶山: |
7月21日 11:00 |
23日 午後2時~ 役行者山 護摩焚き供養
(2009年撮影)
御神体が修験道の創始者である役行者であり、修験道との関わりが深いことから、聖護院門跡の山伏が役行者山の前で護摩焚きをして祭りの無事を祈ります。 山伏たちは、三条通りを西へほら貝を吹きながら通り、役行者山へ向かいます。 山伏問答のあと、四方に矢を入り、太刀で空を切るなど清めてから、護摩壇に点火し、祈祷を行ないます。
23日 午後2時~ オハケ清祓式
(2016年撮影)
還幸祭の神事斎行のために、八坂神社又旅社(三条商店街内御供社)の前に、四隅に斎竹をたてた芝に、「オハケ」と称した御幣が3本たてられます。芝は神泉苑の水辺を表し、「オハケ」は神様が休まれる場所です。
【総まとめ編】祇園祭 オハケ清祓式 八坂神社御供社(又旅社)7月23日 - 京都散歩道
23日 午後8時半~ 日和神楽
巡行時の晴天を祈り、後祭を巡行する各山鉾町の囃子方が、演奏をしながら御旅所と各町会所を往復します。
大船鉾: |
7月23日 21:30 |
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北観音山: |
7月23日 21:30 |
南観音山: |
7月23日 20:30 |
23日 午後11時~ 南観音山 あばれ観音
深夜に行われる南観音山だけの儀式。御神体を布で覆い、台座にくくりつけ町内を巡行します。途中台座を上下にゆすって暴れさせるため「あばれ観音」と呼ばれています。 23日 日和神楽巡行時の晴天を祈り、後祭を巡行する各山鉾町の囃子方が、演奏をしながら御旅所と各町会所を往復します。
24日 午前9時半~ 後祭 山鉾巡行
弁慶山を先頭に後祭の鉾1基、山9基が各町を出て烏丸御池に集結、9時半に烏丸御池を出発します。17日の前祭巡行とは逆のコース橋を10基の山鉾が進みます。
(烏丸御池 大船鉾 2014年撮影)
24日 午前10時~ 花傘巡行
元々、17日(前祭)と24日(後祭)に分かれて行われていた山鉾巡行が17日に統一されたことをうけ、「後祭」を伝承すべくはじまりました。そして2014年には、後祭が復活することを受け、後祭巡行とともに実施されることになりました。 傘鉾十余基・馬長稚児・児武者等列を整えて、所定のコースを巡行します。八坂神社に到着後、舞踊などの奉納を行います。
24日 午後5時~ 還幸祭
3基の神輿が四条御旅所から、各所定のルートを通り八坂神社へと戻ります。 23:00過ぎに、八坂神社に神輿がそろい、儀式が始まります。南楼門が閉ざされ、午前0時ごろ、境内の灯が消され、あたりは静かな闇に包まれます。その中で御霊遷しの神事が行われます。 和琴の音とともに舞殿から本殿へ御霊が移動する際には、「おぉー、おぉー」という声が響き渡ります。夜中にひっそりと行なわれる儀式は、厳かで幻想的で、一見の価値があります。
(四条寺町御旅所前 2008年撮影) (大政所御旅所前 2015年撮影)
祇園祭の24日にだけ扉が開かれる、大政所御旅所(おおまんどころおたびしょ) - 京都散歩道
31日 午前10時 疫神社夏越祭
(2016年撮影)
疫神社夏越祭鳥居に大茅輪を設けられ、これをくぐって厄気を祓います。この日だけ、「茅輪御守と厄除粟餅」が授与されます。